・パイ論(2000.08.08 パパ作)

光が丘公園の正面広場には、50cm角の石のタイルが敷き詰めてあります。目地の交点にパイロンを置きます。中二つ飛ばして、次のパイロンを置きます。こうすると簡単に150cmの間隔がとれます。メジャーとチョークを使うことなく、一直線上にいくつでもパイロン並べることが出来ます。ここでスラロームをして下さい、と地面が語りかけているようです。

日曜日にはここにたくさんのパイロンが並びます。赤、黄、緑、青、オレンジとカラフルです。地面からにょきにょきと、まるでパイロン畑です。歩き始めたばかりの小さな子供がこの光景を見ると、必ずちょこちょこと近寄ってきます。そして不思議そうにパイロンを手に取り、中に何が入っているか、裏返して確認します。また、先頭のパイロンから順番にひとつずつ蹴り倒していく子供も出現します。小さな怪獣のようです。その子の母親は倒れたパイロンをひとつずつもとの位置に直しながら、中腰で前進して行きます。田植えをしているようです。

あるとき私がオープンクロスでパイロンを蹴散らしたら、中からトイストーリーのブタのおもちゃが飛び出してきました。映画の中でブタのおもちゃがパイロンをかぶって、交通量の多い道路を横断するシーンがありました。どうやら、映画を見たケイトが、いたずらをしたようです。